アクセス
ご予約/お問い合わせ0120(04)6666

犬の歯のケア

ペットショップや動物病院では教えてくれない…「歯の病気のリスク」と「歯の正しいケア」

『毎日毎食後の歯みがき』これは人間にとってはごく当たり前の習慣ですが、この習慣を愛犬にも当たり前のように行っているという飼い主様は、なかなかいらっしゃらないのではないでしょうか。

日本中の愛犬家の皆様のほとんどの方が、ご自分の愛犬の歯のケアを怠ってしまう最も大きな理由は「犬の歯のケアに対する正しい知識をどこからも得られなかった事」なのではないかと思います。皆様がペットショップやブリーダーなどで、ワンちゃんを迎えた時の事を思い出してみて下さい。ショップの店員やブリーダーから、ワンちゃんの毎日毎食後の歯みがきをすすめめられた記憶は恐らくないのではないでしょうか?

それでは、ワンちゃんを何らかの理由で動物病院へ連れて行った際に、歯石や歯周病、乳歯遺残などのリスクや、虫歯の予防方法について獣医士や看護師から詳しく説明されたという記憶は御座いますでしょうか?

犬の歯のケアに対する正しい知識をどこからも得る事が出来なかったために、犬の歯のケアの重要性を理解している飼い主様が少ない事により、現在日本では3歳以上の飼い犬の80%以上が、歯の病気を始めとする何らかの口腔内のトラブルを抱えているという驚くべき統計が出てしまっております。

もし私たち人間がワンちゃんと同じように歯磨きガムだけでケアをしていたら?

それでは、少し考えてみて下さい。

もし皆様が、毎日の歯みがきを行っていなかったなら、ましてや、歯ブラシを与えられずに歯みがき用のガムだけを使っていたとしたら、どれ位の期間で虫歯や歯周病を患い、歯科医院に行かなければならない程の事態になってしまうのでしょうか?

また、その歯科医院のドクターが虫歯や歯周病にかかってしまった歯に対して『抜歯』という処置しかしてくれなかったとしたら、何歳位で全ての歯を失ってしまうのでしょうか?想像するだけでも恐ろしい話だと思います。

しかし、私たち人間にとっては「想像するだけで恐ろしい話」であるこの話は、犬の歯科医療では当然の様に行われております。

全国の動物病院では、犬の口腔内に虫歯や歯周病を見つけたら直ぐに抜歯をするというのが常識とされております。

わざわざご自分の愛犬に対して、そんな恐ろしいリスクを背負わせてしまう様な事にならないためにも、飼い主である皆様が犬の歯についての本当に正しい知識を得る事が必要です。

ほぼすべての口腔内トラブルは歯石から

先ず第一に、犬の歯の特性や警戒すべきリスクを元に、本当に必要とされるケアとはどういったものなのか、詳しくご説明させていただきます。

人間と犬の口腔内を比べた際に、代表的な相違点として唾液のpH(ペーハー)値の違いがあります。pH値とは酸性・中性・アルカリ性、どの性質に傾いているかを示す数値で、人間の唾液が中性~弱酸性(pH = 6.8~7)なのに対し、犬の唾液はアルカリ性(pH = 8~8.5)です。唾液の性質の違いは、歯石が形成されるまでの速度に大きく関わっており、食事中や食後に歯に付着したプラーク(歯垢)が石灰化し、歯石が形成されるまでの日数は、人間で約25日間、犬では3日間と、約8倍もの差があります。

犬の口腔内の病気やトラブルの90%以上が歯石を原因としている事を考えると、歯石は日常で最も気を付けるべきリスクと言えるでしょう。

冒頭に挙げた『毎日毎食後の歯みがき』が必須である事はご理解いただけると思います。食後30分以内の歯みがきによって、歯面へのプラークの付着を約95%抑える事が可能です。毎食後の歯みがきの習慣によって、歯石の形成を最大限まで遅らせる事が可能ですが、残り約5%のプラークは口腔内に蓄積されるため、少しずつではありますが歯石は確実に形成されています。また、一度歯石が形成されてしまうと、歯みがきで除去する事は出来ないため、スケーラーと呼ばれる専用の器具を用いて歯石を除去するスケーリング処置が必要となります。

家庭内でスケーリングをやってはいけない理由

現在では犬用のスケーラーも市販されているため、家庭内でスケーリングをしているという飼い主様も少なからずいらっしゃるかと思います。しかし、スケーリング後には、歯の表面(歯面)に肉眼では確認出来ない小さな傷や凹凸が必ず残ります。

その状態では歯の汚れやプラークが付着しやすくなり、新たな歯石が形成される原因となってしまいます。家庭内のスケーリングでは、表面上は綺麗になったように見える歯も、実はコンディションが悪化してしまっているという事態を招いてしまいます。

家庭内での場合に限らず、動物病院でスケーリング処置を行ったとしても、スケーリング後のケアが出来る程の技術や歯科知識を持たない病院がほとんどで、そのため、「動物病院でスケーリングをしたのに、またすぐに歯石が付いてしまった」「繰り返しスケーリングを行う事で歯の強度が落ち、破折してしまったり抜け落ちてしまった」という悪循環に陥ってしまうケースが多く見られるのです。

人間の歯石除去の場合であれば、スケーリング後の歯面を滑らかな状態にするポリッシングと呼ばれる研磨処置、虫歯予防のためのフッ素コート処置、知覚過敏の予防のためのHys処置を必ず行い、また、スケーリングだけでは除去し切れない歯ぐきより下の歯根の部分に付着した歯石も、特殊なスケーラーを用いたSRPと呼ばれる処置により、除去が可能です。

これらの処置により、汚れ・歯垢の付着しづらい歯面が作られますので、新たな歯石に対する予防にもなります。人間の歯科治療ではポリッシング、フッ素コート、Hys処置、SRPは当たり前に行われる処置ですが、通常の動物病院ではそれらの処置の名前を聞く事もほとんどないかと思います。

OCEAN’S DOG DENTAL CLINICで正しいケアと予防を

動物病院で専門的な歯科治療が出来ない理由には、歯科治療の知識や技術の不足、設備や機材の不足など、様々な要因が御座います。しかし、実際に歯科治療を必要とする前に、飼い主様がご自身の愛犬の口腔内の状態を良く理解し、出来る限り虫歯や歯周病にならないための努力を行っていかなくてはならないのではないでしょうか。

犬の歯を、歯磨きガムだけでケアするなどという事は100%不可能です。

それどころか歯磨きガムによって、逆に歯を痛めてしまう事だって十分考えられる程に、犬の歯はデリケートだと思っておいて下さい。

ですから、人間と同様に、どんなに日々のデンタルケアを心がけていたとしても、いつの日か必ず、虫歯や歯周病などにより歯科治療を必要とする時があるかと思います。

OCEAN’S DOG DENTAL CLINICは、犬の虫歯や歯周病の治療を行っているだけではなく、ドクターや看護師がワンちゃんや飼い主様としっかりとしたコミュニケーションを取り合える様に、個室のカウンセリングルームを設け、診察前や治療後に、なぜ皆様のワンちゃんが虫歯や歯周病などの口腔内の病気になってしまったか?そして、今後同じ様な事にならないためにはどうしたら良いのか?などのお話をさせていただいております。

OCEAN’S DOG DENTAL CLINICで行う治療や、ドクターや看護師からご説明させていただくケア方法は、皆様にとっては全く新しい常識となる内容も多くあるかと思います。

その内容を実際に見て感じていただける事により、皆様が改めて愛犬の歯の健康を見直す機会を持っていただき、その結果、より健全な愛犬ライフをお過ごしいただける事を心から祈っております。